CHAPTER_01

神戸女子大学・神戸女子短期大学さまが毎年行っていたTVCMに替わるブランドプロモーションとして、Webムービーを提案。ただ動画を制作して納品ではなく、つくった動画を高校生に見てもらうための施策まで含めた提案を行い、再生回数は32万回にのぼりました。

CHAPTER_02

定例ミーティングでの雑談から、生まれた提案

数年にわたって神戸女子大学のWebサイト制作・運用に携わってきたなかで、月に一度は神戸市のキャンパスを訪れ、広報の方と定例ミーティングをさせてもらうようになりました。

ほとんど雑談に近い内容もあり、新しいWebプロモーションの事例などを紹介したり、大学の現状について聞かせてもらったりして、情報共有をはかっています。

ある月、毎年行っていたTVCMをやめることが話題にのぼり、そこから雑談レベルで「CMに替わるプロモーションとして統一的なブランド展開をしたほうが良いのでは」と話が広がっていき、ペンクから持ち込み提案をさせてもらうことになりました。

CHAPTER_03

言いたいことを言って、聞いてもらえると思っちゃいけない

はじめの提案では、そもそもの前提共有として、これまでつくってきたTVCMとこれから取り組むブランディングの違いや、期待される役割・効果について紐解いていきました。

それぞれにフィットしたコンテンツを届けることができると期待されます。

気をつけたいのは、Webコンテンツは受動的に流れるTVCMと違って“わざわざ見るメディア”だということ。言いたいことの押し付けになってしまうと、伝わらないどころかマイナスの印象を与えてしまう可能性もあります。

メディア・ツールによって、見るときの心理的ハードルや情報の深度も違います。そのポジションにふさわしいコンテンツを届けることが大切です。

こうした前提の共有を踏まえ、ブランドづくりの一歩としてキャッチコピーを提案しました。

CHAPTER_04

いま女子大をえらぶ意味を、コピーで伝える

男女共学の大学にもいろんな選択肢が広がっているなか、女子大に通う意味って何なのか? 神戸女子大学の魅力って何なのか?そんな視点からいくつもの案を考え、最終的に選ばれたのがこのコピーです。

学生の多様性と個性を尊重し、大切に育んできた神戸女子大学。「一人ひとりの学生が主役」というメッセージを込めて、高校生に自分自身と重ね会わせてもらえるような言葉をめざしました。

CHAPTER_05

受験生が聞きたいことで、説明よりも大切なことは?

できあがったコピーをもとに大学のブランドムービーを制作することが決まりました。

大切にしたのは「ワクワク感」です。

これから神戸で始まるキャンパスライフや一人暮らしへのイメージが膨らんでいくように、ハッシュタグで学生たちの声を表しました。

動画では3名の教授にインタビューを行っていますが、大学側からの言いたいことの押し付けや説明的なものにならないよう注意を払い、いきいきとした学生像が伝わる内容にフォーカスしました。

そして、ひとつの音楽を聴くときのように、後半にいくほどサビ感が強まり、高揚感が高まっていく構成をめざしています。

いまがんばって大学をめざしている受験生に、「自分は自分のままでいいこと」「がんばったことはきっと成果につながること」を伝え、背中を押すようなメッセージになればと考えました。

撮影は、5名ほどの少人数体制でテンポ良く進行。ドローンやジンバルなどの撮影機材も取り入れています。

CHAPTER_06

制作だけでなく、その活用も、次のブランド展開も考えたい

Webムービーの制作を進めるのと併行して、つくった動画をどうやって高校生に見てもらうかということも考え、提案を行いました。

リーチするエリアや性別、年齢を絞り込めるYouTube広告などを運用して動画の再生数は順調に伸び、本記事公開時で32万再生を達成。「多くの人へブランドのメッセージを届けることができた」という手応えを感じられる結果になりました。

さらに、Webだけでなく大学の説明会でもオープニングムービーとして使われるなど、神戸女子大学・神戸女子短期大学というブランドを知ってもらう入り口として、さまざまな場面で活用されています。

このプロジェクトは、単なるWebムービーの制作に留まらず、大学全体を包括するブランドづくりの第一歩だと考えています。これからも、さらなるブランド展開を見据えて、伝わるコミュニケーションを設計・提案していけたらと考えています。